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金沢だけじゃない!石川県で一度は泊まってみたい贅沢な宿10選

日本の北陸地方に位置する石川県。京都とは異なる古都の趣が感じられる金沢市がツーリストに人気ですが、周辺エリアも魅力にあふれています。豊かな自然が育んだ温泉、日本海の恵みである新鮮な魚介類をはじめとする食材の宝庫、かつて強大な勢力を築いた武将がいた歴史から発展したおもてなしの文化など、訪れた人だけが得られる感動体験があります。石川県の各エリアを代表する、一度は泊まってみたい贅沢な宿をご紹介します。

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石川県で泊まってみたい贅沢な宿10選

1.山代温泉 たちばな四季亭

開湯1300年の歴史を持つ山代温泉で、1868(明治元)年に創業をした「たちばな四季亭」。以来、変わらないおもてなしの心で、訪れた人たちを魅了し続けています。

大正時代(1912〜1926年)初期にドイツで開催された万国鉱泉博覧会で金賞を受賞した名誉を持つ山代温泉。多くの温泉宿の中でも数少ない、源泉を使用した天然温泉であるのが自慢です。

石川県が誇る伝統工芸である漆塗りの客室扉を開ければ、九谷焼の取っ手や花器など、上品なしつらえがほどこされた空間が広がります。桐の無垢材を使った床、九谷焼の花器で愛でる生け花、季節ごとに掛け替えられる掛け軸など、さりげなくすべてにおもてなしの心意気が感じられるはずです。旬の趣にあふれた懐石料理も部屋で楽しむことができます。

2019年にリニューアルをし、昔ながらの情緒を残しつつも、より快適にやすらぎのひとときを過ごすことができるように。また、チェックアウトが12時と通常より遅めのため、忙しい朝を過ごすことなく、ゆったりと行動できることもうれしいポイントです。

2.まつさき

金沢の奥座敷、辰口温泉にある「まつさき」は1836(天保7)年創業の老舗旅館です。ここを有名にしたのは、金沢で生まれ、明治の文豪として名高い泉鏡花(いずみ きょうか)。この宿を定宿とし、作品の舞台にしたほどで、館内では鏡花が使用していた硯箱、直筆の短冊が飾られています。

まず出迎えてくれるのが、1500坪もある広大な庭園です。四季折々の見事な景色に圧倒されながら、錦鯉が優雅に泳ぐ松泉湖に掛けられた回廊を渡って玄関へ。

客室からも庭園の四季折々の風情が眺められるように配されています。ワンランク上の客室を揃えた別棟「鳳凰」は、全室に天然温泉露天風呂・温泉内風呂が付いています。
庭園内から掘り出した源泉を引いた温泉は、大浴場と庭園を望みながら湯浴みできる展望露天風呂が2つ、そして貸切風呂があります。辰口温泉は開湯1400年の歴史ある名湯です。なめらかな肌ざわりの湯で肌にやさしく、入浴後も温かさが続くのが特徴です。

こちらの宿は料亭旅館としても知られるため、料理のクオリティは言うまでもありません。地元食材を使用した懐石料理を中心に、四季の移ろいを感じられる逸品が堪能できると好評です。

3.加賀屋別邸 松乃碧

和倉温泉の名旅館、加賀屋の別邸として誕生した「松乃碧」は、大人の特別な時間を愉しめる宿として評判です。輪島塗や九谷焼など地元の伝統工芸で演出された館内、前田家ゆかりの茶室がある庭園など、まるで美術館に宿泊しているような錯覚に陥ることでしょう。

客室は、“和”の雰囲気を残しつつ現代的にアレンジされた空間。全室から風光明媚な七尾湾の穏やかな海を一望できます。また、北陸エリアで初めてインクルーシブを採用するという先進性も持っています。これは、食事やバー、室内冷蔵庫のドリンク代などがすべて宿泊代に含まれるといううれしいシステムなので、気兼ねなく楽しめます。

開湯1200年の歴史を持つ和倉温泉の湯を、露天風呂と内風呂で楽しめます。どちらも目の前に広がる海が一望でき、開放的な気分を味わいながら、ゆったりとくつろげますよ。

名旅館・加賀屋が長年培った技術、厳選された食材で仕上げられた料理は、その味はもちろん器にも注目してください。九谷焼・輪島塗などの伝統的な器と松乃碧オリジナルの器を組み合わせ、料理をより美しく演出しています。見て、触れて、食べて…五感をフル活用して食事を楽しみましょう。

4.多田屋

1885(明治18)年に創業した和倉温泉の「多田屋」は、鍋島藩主(現在の佐賀県の藩主)の系統を継ぐ由緒正しき老舗旅館です。チェックイン時にまず驚かされるのは、一面ガラス張りのロビーから一望できる七尾湾のパノラマビュー。この絶景を訪れた人たちに堪能してもらいたい思いから、50年前に現在の場所に移転してきたとのこと。刻一刻と変わる海の表情を楽しんでください。

客室の趣はさまざま。縁側から釣りができるほど海に近くて露天風呂付きの貴賓室、ジャグジーの露天風呂付きの部屋、海や庭園の眺望がよい部屋などがあり、部屋で食事ができるプランもあります。和倉温泉は、ドイツの万国鉱泉博覧会で「世界三等鉱泉」に選ばれるほど泉質と薬効に優れたもので、多田屋では岩・檜・陶器の露天風呂、貸切家族風呂などで満喫できます。

また、多田屋のシンボルといえるのが、七尾湾に面するプライベート桟橋。朝の散歩に、暮れなずむ夕景を眺めに…、心地よい海風と波の音に癒されるスポットです。釣りもできるので、アクティビティとしてもおすすめです。提供される料理は、地元の食材をふんだんに使用した会席ですが、従来のものとは異なる“多田屋流の和食”として、多くのツーリストたちに喜ばれています。

5.百楽荘

金沢市内から車で2時間ほど走ると、日本百景のひとつ能登・九十九湾へとたどり着きます。海と山に囲まれた美しい自然の中に「百楽荘」はあります。

客室はすべて、九十九湾が見渡せるオーシャンビュースタイル。大小さまざまな入江が美しく、四季折々の表情を見せてくれる解放感の中でくつろぐことができます。9つあるスイートルームは、寝室、露天風呂、テラスにいたるまで、すべてにゆとりを追求した贅をつくした空間です。

お風呂にもこだわりがあり、九十九湾の沖合からくみ上げた海洋深層水を使用。ミネラルや栄養成分が豊富に含まれ、肌がしっとりと潤います。ユニークなのが洞窟風呂で、向こうに見える九十九湾、そして神秘的な光と音楽に包まれながらリラックスできます。もうひとつの展望風呂は九十九湾をパノラマビューで楽しめる開放的なタイプです。

また、専用桟橋で釣りが楽しめるのも特徴のひとつ。浴衣のままおしゃべりしながらのんびりと、旬の魚を狙って本気モードで…思い思いで楽しみましょう。食事は、九十九湾に迫り出した風趣あふれる食事処でいただきます。幻想的なムードの中で旬の素材を活かした自慢の料理をお楽しみください。

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6.金沢白鳥路 ホテル山楽

金沢城のふもとにある「金沢白鳥路 ホテル山楽」は、大正ロマンな雰囲気が特徴のひとつ。加賀の四季を表現したステンドグラスがはめ込まれたロビーは、金・銀・銅・真鍮を用いた箔のアート、九谷焼のランプ、加賀友禅の反物を用いた「友禅浪漫絵図」などが飾られ、レトロな美しい空間を生み出しています。

客室のテーマも大正ロマンです。クラシックな雰囲気に金沢のエッセンスをプラスした気品ある空間は、非日常感あふれる優雅な旅を演出してくれることでしょう。ベッドには評判の日本の寝具メーカー「エアウィーヴ」のマットレスとピローが採用され、快適なサポートしてくれます。

大浴場は天然温泉なのがうれしいポイント。金沢城のふもとに湧き出る天然温泉は珍しく、とろみを帯びたコーヒー色のお湯が特徴です。肌の不要な角質や毛穴の汚れを落とす効果があるといわれています。体の芯から温まったら、エステのハンドトリートメントを受けて、リフレッシュするのもおすすめです。

レストランでは地元ならではの味覚が楽しめますが、中でも人気なのが朝食です。地元食材をふんだんに盛り込んだ和洋中バラエティに富んだ料理が並ぶブッフェは、旅行会社主催の「朝ごはんフェスティバル」の石川県部門で4年連続1位を獲得したクオリティで、満たされること必至です。

兼六園など人気の観光スポットまで徒歩圏内ですが、もっと金沢を散策したいと迷ったらコンシェルジュに相談を。お得情報付きのオリジナル観光マップと共に最新情報を提供してくれますよ。

7.東山のオーベルジュ 薪の音 金澤

金沢の歴史と情緒を感じさせるひがし茶屋街にあるのが、1日4組のみを迎える「東山のオーベルジュ 薪の音 金澤」。オーベルジュだけに、その料理はスペシャル感にあふれています。地元の旬素材に、全国の厳選した食材を掛け合わせた、これまでにない前衛的な料理が少量他皿で楽しめます。プライベートを重視するなら個室で、料理人との会話を楽しむならライブ感あふれる割烹スタイルのカウンターをおすすめします。また、金沢の美食を知ってほしいという想いから、予約困難な有名店と提携して連泊の宿泊者に紹介するという懐の深さも好もしく感じます。朝食は、スムージー、サラダ、ポタージュなど野菜たっぷりのメニューが提供されますよ。

客室は本館と離れにあります。畳敷きのリビングとベッドルームが分かれた部屋や、格子戸を特徴的にしつらえた部屋など、華美すぎない和モダンをベースにしたゆとりのある空間で、快適に過ごすことができます。

茶屋街にある宿らしく、芸者とのお座敷遊びが体験できる特別なプランなどもあり、ゆったりと金沢らしさを楽しめる一軒です。

8.粟津温泉 法師

栗津温泉が開湯した1300年余り前、同時に創業をした「法師」は世界最古級と名高い老舗旅館です。また、46代に渡って一族のみで経営を続けていることも珍しいといえるでしょう。徳川家三代将軍・家光の茶道師範を務めていた小堀遠州が定宿にしていたという伝えが残ることからも、その歴史の長さが感じられます。

自慢のひとつが、趣のある日本庭園です。風格ある木々の合間に築山や鯉が遊ぶ池、不老長寿を象徴する鶴亀の石などが配置され、四季折々の豊かな表情を楽しませてくれます。この庭園を囲むように4つの宿泊棟が連なっていて、それぞれに「春の館」「夏の館」など四季の名前がつけられています。離れにある総檜造りの特別室「延命閣」は、明治時代(1868〜1912年)の宮大工によって手掛けられ国の登録有形文化財に指定されています。皇室の方々や各界の名士たちに利用されています。

北陸最古の温泉が楽しめる大浴場は、芍谷石(しゃくだにいし)とインド砂岩をふんだんに使用して、よりやわらなかな泉質に仕上げられています。貸切風呂も予約できます。

「食事は旅の醍醐味の1つである」と考え、老舗旅館として恥じぬことのないようにとの気持ちで提供する会席料理が楽しめます。冬には北陸が誇る味覚の王様、ずわいがにをメインにした贅沢なプランもあり、グルメなツーリストたちを夢中にさせています。

9.白鷺の湯 能登 海舟

伝統と格式のある和倉温泉で、2021年にオープンしたばかりの新しいホテルが「白鷺の湯 能登 海舟」です。館内の多くの場所は畳敷きで心地よく、七尾湾を一望できるロビーテラスでのんびりと過ごすのもおすすめです。

客室のスタンダードである和洋ツインには、檜造りの天然温泉露天風呂が備わっています。その他、海に面した1階に3室だけ設けられた特別室、家族やグループ旅行に最適なセパレートタイプなど用途に合わせて選べます。

大浴場は、朝日を楽しめる「純和風風呂」と夕陽を楽しめる「新和風風呂」の2つがあります。どちらも七尾湾を一望できるので、ぜひ時間によって表情を変える海を見比べてみてください。貸切露天風呂は、檜造り、岩造り、陶器製と趣の異なる3つ。空いていれば予約せずに利用できます。また、海を望みながらリラックスできる湯上り処では、夜はアイスキャンディ、朝は牛乳・甘酒のサービスがあるのもうれしいポイントです。

能登囃子がBGMにかかる食事処では、加賀の伝統色を意識した、季節感のある華やかな会席料理がいただけます。深夜にちょっと小腹が空いたら、夜食にぴったりな「夜鳴きそば」(醤油ラーメン)をどうぞ。

10.葉渡莉

北陸屈指の名湯、山代温泉にある「葉渡莉」は、くつろぎ、やさしさ、木のぬくもりなど、日本のやすらぎの原点である自然の葉をテーマとする人と自然にやさしい温泉旅館です。館内の至るところにさまざまなアート作品が飾られているので、散策するのも楽しい宿です。

客室は自然素材を用いた、ぬくもりを感じる和空間です。贅沢な露天風呂付きスイートルームから、どこか懐かしさを覚える日本旅館らしい和室、一人向けの部屋まで旅のスタイルに合わせて多種多様のタイプが選べます。

1300年前、温泉で傷口を癒すカラスがいたことから「カラスの湯」とも呼ばれ、多くの著名人たちにも愛されてきた山代温泉。葉渡莉では、天然桧と石造りの2つの大浴場で楽しめます。露天風呂はもちろん、サウナやジャグジーも利用して湯浴みを満喫してください。湯上りには、ロビーでサービスのジェラートをめしあがれ。

夕食は、木や竹など自然素材でしつらえた食事処で、体にやさしく、独創的な会席料理をどうぞ。北陸ならではの地酒と共にお楽しみください。

おわりに

石川県は金沢だけではない、負けず劣らずの魅力にあふれた宿がたくさんあります。どのエリアも金沢から1時間程度なので、金沢とセットで楽しめば、より忘れがたい思い出になるはずです。

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