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たくさんの花が彩る富山の春、入善・朝日 春爛漫のドライブ旅(1泊2日)

富山県は有名な立山黒部のほかにも、美しい景色がたくさんあります。特に春には花が美しく、ロマンチックな雰囲気であふれています。今回は富山県東部のにいかわ地域に焦点を当て、入善町と朝日町の2つの風光明媚な地方の町をレンタカーで訪れました。入善町では壮麗な峰を背景にした「にゅうぜん フラワーロード」を訪れ、フィトンチッドに満ちた「天然の沢スギ群」を探索してみました。朝日町の花見名所で「春の四重奏」を楽しみ、古民家を訪ね、伝統的な茶文化を体験しました。心の向くままに漫遊する楽しい春の旅をご一緒にいかがですか。

 

※この記事は(一社)富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏協議会様とのタイアップです。

富山にいかわ地域:入善、朝日、魚津、黒部

「にいかわ地域」は富山県東部の入善町朝日町魚津市黒部市、2市2町からなる広域観光地区です。3000メートル級の山々から清流黒部川を経て、海の幸豊かな神秘の海富山湾まで、同時に山と川と海を擁する地理環境は、多様な自然の魅力を生み出しています。

アクセス

北陸地方に位置する富山県は、国際空港もあれば新幹線の駅もあり、海外や日本の他の都市から行くにも便利です。東京から新幹線でも、2時間半ぐらいです。

飛行機の利用

・東京「羽田空港」から「富山きときと空港」まで、フライト時間約1時間

※フライト情報はコロナの影響により変わりますので、各航空会社の公式サイトをご覧ください。
※富山空港1階ホールにはレンタカー各社のサービスカウンターがあります。

新幹線の利用

・「東京駅」から北陸新幹線に乗車し「黒部宇奈月温泉駅」までは乗車時間約2時間20分、約12,000円/人です。

・JR西日本「新大阪駅」から特急サンダーバードに乗車し「金沢駅」まで行き、北陸新幹線に乗り換えて「黒部宇奈月温泉駅」までは乗車時間約3時間30分、約10,000円/人です。

※「黒部宇奈月温泉駅」から徒歩3分で複数のレンタカー会社があります。下りたらすぐレンタカーの手続きができます。

スケジュール

DAY 1 入善

澄み切った川の上のピンクのアーチ「黒部川堤防桜堤」

水の量が多く、澄んでいることで有名な黒部川では、その扇状地の湧き水群が、「全国名水百選」に選ばれました。町民が協力して川の堤防のそばに植えた70本のソメイヨシノは、50年余りの時を経て、170本に増え、1.2キロも続く桜の道になりました。壮観な立山連峰を背景に、川面にピンクのアーチを描いています。晴れ渡る空の下、さわやかな田野風景と桜の木、近くで聞こえるさらさらと流れる水の音、淡いピンクのカーテンの全景は、まるで詩のような、絵画のような幻想的風景で、毎年多くの人を魅了しています。

見渡す限りカラフルなチューリップの絨毯「にゅうぜんフラワーロード」

チューリップは入善の名物と言っても過言ではありません。入善町では、国内最大級の規模を誇るチューリップのイベントが開催されます。1991年のスタートから2021年に25年目を迎えた「にゅうぜんフラワーロード」は、現地で毎年開催される盛大なイベントです。晴れ渡った空と残雪の残る北アルプスを背景に、約8ヘクタール(約台北アリーナ3つ分)の花畑に、100種300万本のチューリップが一斉に開花し、赤、黄、オレンジ、ピンク等の色が鮮やかに広がり、きらきらと輝く花の絨毯を織りなします。

「にゅうぜんフラワーロード」は毎年違う場所で開催されています。ベストシーズンは4月上旬から下旬まで。見る場所、日、時間によって、いろんな景色を楽しむことができます。ほ場に一歩足を踏み入れて写真を撮れば、まるで絵画の登場人物になったような気分を味わえます。花の展示だけでなく、入善町で栽培されているチューリップの新品種が購入できるフラワーショップや、飲食店の出店、ブーケの手作り体験なども行われます。ここで楽しい風景の中を散歩したり、写真を撮ったりすれば、貴重な旅の思い出が輝きを増す事になるでしょう。

海に臨むフィトンチッドの地「杉沢の沢スギ・沢スギ自然館」

入善町のもう一つの大きな見所は、不思議な沢地の森です。黒部川流域で、地下水が湧き出る沿海地区に、「沢スギ」と呼ばれる天然杉林が生い茂り、杉沢地区となっています。約50年前、群生する沢スギの面積は一時45ヘクタールにも達しましたが、大部分は伐採され、今では2.7ヘクタールのみが残され、国の天然記念物に指定されています。

自然館の外の杉沢地区には木道があり、小川、池、苔むした木々など、神秘的な森の雰囲気の中を散歩しながら、沢スギ群を近くで観察することができます。若木の枝が雪の重みで地表に接地し、そこから横に根が伸びる特殊な現象が沢スギの大きな特徴です。冬の暖かさが多様な動植物の生態を育成して、山奥に来たような感覚になりますが、実はここは富山湾海岸に隣接している場所なのです。

館内にはもっと詳しい解説展示があります。周囲の風景を見ることができる室内展望台もあります。館の後方の湧水も見逃さず、黒部川の爽やかな湧水を味わってください。

名水の郷「入善海洋深層水パーク」

北には日本海を臨み、黒部川が流れる入善は、「名水の町」とも呼ばれ、その名の通り水の豊かな地で、チューリップの球根、入善ジャンボ西瓜、コシヒカリと、名水を使った食品産業が盛んです。近年、入善には「海洋深層水」という新たな資源が加わりました。入善の沖3キロ、水深384メートルから汲み上げた「日本海固有水」は、低温で安定(通年約1~2℃)していて、極めてクリーンで、栄養素やミネラルが豊富なことなどが特徴です。

海洋深層水パークは給水施設だけでなく、館内では取水方法を詳しく解説していますし、化粧品やケア用品、食品や調味料、入浴用品など、深層水を活用した商品の展示もしています。施設の前では超塩分5%の濃縮水、3%の深層水、脱塩水の3種類の水を実際に試飲することが出来ます。

深層水で浄化した旬の海の幸の甘さを味わう「入善牡蠣ノ星」

海洋深層水を魚介類に使用するとは、一体どういう体験になるのでしょうか? 海洋深層水パークに隣接する「入善牡蠣ノ星」では、深層水で浄化された新鮮な海の幸をそのまま味わうことができます。店内に入るとすぐに大きな生簀が目に入ります。海洋深層水が流れる生簀では、牡蠣、アワビ、ハマグリなどのさまざまな魚介類が入っており、お客さまが注文を受けて素早く生簀から取り出されるので、鮮度は保証付きです。

生牡蠣は肉厚でうま味をたっぷり含み、滑らかで柔らかく、海の香りが口いっぱいに広がります。焼き牡蠣は絶妙な焼き加減で食べられるようスタッフがしっかりサポートしてくれるので安心。常に最高な状態で旬の牡蠣を楽しめます。また、炊き込みご飯や味噌汁にも牡蠣が使われ、牡蠣尽くしの満足のいく食事になります。生でも、蒸しても、焼いても、揚げても、牡蠣本来の味を楽しむことができますよ。

古い建築物と現代アートの交わり「下山芸術の森発電所美術館」

田園風景の中に立派な赤レンガの建物がそびえ立っています。ここは1926年から1992年まで稼働していた水力発電所を改築した美術館。老朽化した発電所はもともと解体の運命に直面していましたが、導水管やタービンが当時のまま保存された内部は、新たな生命を与えられ、現代美術の発表の場となりました。

内部は広々としていて、高さ約10メートルの天井や、むき出しの鉄骨は、当時の面影を残します。独特な空間が芸術家の創作意欲を刺激し、現在は現地制作による巨大な立体作品や会場全体を使ったインスタレーションを中心に展示が行われています。来るたびに、違うテーマの作品群と出会うことができます。屋外階段で美術館裏手にある河岸段丘を上ると、喫茶室などの施設もあります。自然と調和した建物を見下ろすと、穏やかな気持ちになりますよ。

厳選の宿

入善・和風庭園の大露天風呂「黒部川明日温泉元湯 バーデン明日」

黒部川の清流と静かな緑に包まれた山あいの宿「バーデン明日」の自慢は、山を借景にして、巨大な石灯籠が和風の雰囲気を漂わせる「庭園露天風呂」です。入善の四季の移り変わりを眺めながら、開放感と情緒に満ちた湯浴みを楽しむことができます。黒部川沿いの奥山から温泉の源泉を直接ホテルに引き入れています。お湯は無色透明で、湯につかった後は、温かく滑らかな肌触りが残ることから、「天然の化粧水」とも呼ばれています。

温泉以外に、食事にもホスピタリティの心が感じられます。夜の食事は会席料理を中心に、季節の珍味や魚介類が使われており、最高の味を提供してくれます。鰤の柚子味噌焼き、蟹の茶碗蒸し、牡蠣と帆立の酢の物はどれも印象的な料理でした。また、地酒を三種類飲み比べる追加メニューもあります。朝の食事も美味しい海の幸の数々があって、目覚めたばかりの味覚を呼び起こし、二日目の旅に出る準備ができました。

朝日・天然洞窟温泉「小川温泉元湯 ホテルおがわ」

日本の秘湯文化を深く体験したいと思うなら、朝日の「小川温泉元湯 ホテルおがわ」に宿泊してみてください。朝日小川トンネルを抜けるとすぐの「ホテルおがわ」は、渓谷に隣接して開湯400年余り、「子宝の湯」「湯治の湯」として時代を超えて浴客に親しまれています。

旅館から徒歩約8分のところにある天然洞窟野天風呂は、町の名湯であり、温泉水の湯の華が凝固し長年にわたって形成された洞窟は壮観で、この湯につかり、サラサラと流れる水の音をBGMにすれば、大自然の野趣に溢れ、自分と自然が融合したような一体感を感じることができる貴重な体験となります。

館内のロビーには季節の彩りを眺められる、床まで届く大きな窓があります。湯上りにはここに座って、温かい飲み物を飲めば、心まで温まりますよ。

 

DAY 2 朝日

山、桜、チューリップ、菜の花の共演「あさひ舟川 春の四重奏」

朝日町は、富山と新潟の県境に位置し、海抜0メートルのヒスイ海岸から標高3,000メートルの北アルプス朝日岳、白馬岳まで、多様な自然の恩恵を受けて、歴史と文化が息づく町です。

朝日町の西側に流れる舟川の土手は、長さが約600メートルあります。川の改修の際に、地元住民が自分たちで植えたソメイヨシノは、春になると、約280本の桜によるピンク色の美しいトンネルとなり、地元の人だけでなく、県外あるいは海外からの観光客が大勢訪れます。

同じ時期に咲き誇るのは60万株にも及ぶ華やかなチューリップ、黄金色に輝く菜の花の海。残雪が残る朝日岳、白馬岳など北アルプス連峰を背景に、桜の「ピンク」、チューリップの「赤」、菜の花の「黄」と山々の「白」が共演する「春の四重奏」は、毎年4月上旬から中旬ごろまで登場します。イベント期間中は、あいの風富山鉄道線「泊駅」などから来場者のために臨時バスが運行されます。

青い空と白い雲と色とりどりの花が互いに照り映えて、うっとりするほど美しいです。夕暮れ時になると暖かい陽光が桜の木の上を斜めから照らしています。夜には夜桜がライトアップされてロマンチックになり、昼間とは全く違った雰囲気を見せてます。時間によって違った姿を見ることは、とても楽しい経験となることでしょう。

古民家で味わうバタバタ茶文化「歴史公園 旧川上家」

バタバタ茶は、朝日町蛭谷地区で盛んに行われている伝統的な風習です。昔は朝早くに仕事を終えた後、村人たちは自家製の山菜や野菜の煮物、漬物を用意して、お茶を飲みながら世間話をしていました。日常生活に加えて、地元の人の結婚や出産など、近所の様々な集まりの時に、バタバタ茶が登場します。これらのお茶会は今でも住民のつながりを深め、山村生活に欠かせない交流の機会です。

バタバタ茶とは、中国から伝来した後発酵茶「黒茶」で、殺青して、茶葉を揉み、日干した後、再度積み上げて約40日間発酵させるので、色は濃く、味も濃厚なお茶になります。お茶を点てるときに腕を振ってかき混ぜて、茶碗の壁と茶筅がぶつかる音から、この名前が付けられました。

歴史公園内の旧川上家は、江戸時代(1603〜1868年)中期の宿場町に建てられたもので、県内最古の町屋と言われています。移築復元後はここに移設し、現在はバタバタ茶を体験できる場となっています。

達人と一緒に翡翠を探す「ヒスイ海岸」

4キロの海岸線に沿って延びる砂利の海岸「宮崎・境海岸」は、波がヒスイ原石を岸に押し上げるため、「ヒスイ海岸」とも呼ばれています。日本全国では朝日町と新潟糸魚川の海岸だけで原石を見つけることが出来ます。有名になったため、いつもヒスイ探しをするために人が訪れています。

縄文時代から古墳時代にかけて、朝日町は玉つくりの地だったと言われています。今ではベテランのガイドに玉石の見分け方について学び、実際に岸辺に行って玉石を探すことができます。

近年、海岸沿いに新設された「ヒスイテラス」は、ヒスイ海岸の観光交流の場であり、屋上テラスからは紺碧の日本海を見下ろすことができます。館内はとても明るく、まずはベテランのガイドと一緒にさまざまな形と種類の玉石を見分け、実際に岸辺に宝物を探しに行きます。

機会があれば、目が離せないほど美しい夕焼けの海岸の景色もお見逃しなく。

地元の漁師飯タラ汁「ドライブイン きんかい」

朝日町名物のタラ汁は、昔漁師たちが漁に出かけた際に、妻たちが、夫の帰りを岸辺で待っている時に作っていた、栄養たっぷりの温かいスープでした。地元ではスケソウダラが豊富に水揚げされていたので、この汁物を販売する店が雨後の筍のように現れ、あいの風とやま鉄道線「越中宮崎駅」周辺の国道8号線は「タラ汁街道」と呼ばれるようになり、今でも民宿やレストランでは一年中提供されています。ドライブインきんかいには、新鮮で甘みのあるタラ汁のほか、魚屋直送の海鮮、季節の料理があります。1階は地元の人と長距離ドライバーに人気の食堂で、2階は休憩用の宿泊施設です。

お土産:一枚一枚に富山湾の海の幸が閉じ込められた「白えび十割せんべい」

 富山湾沖でしか捕れない白いエビは、富山湾の宝石で、身は透き通るように白く、淡い香りがします。ミネラルが豊富な日本海海洋深層水と合わせて、弱火で一枚ずつ焼いて、十割せんべいになります。白えびの風味が最大限生かされているだけではなく、香ばしくてサクサクとした軽い噛み心地から、もう一枚、あと一枚と止まらなくなります。富山湾の海の味を持ち帰り、友達に食べてもらうには最適です。

入善・朝日のスポット地図

花が満開の入善・朝日春の旅

一泊二日の春の旅、入善と朝日を車でじっくり巡りました。青空と山が織りなす絵のような花の名勝、独特の造形の天然温泉、地元のお茶文化体験、ふっくらとした焼き牡蠣等、心も体もこれまでにない気持ちよさを感じられます。入善と朝日の春の美しさを是非ご自身でもお楽しみください。


入善と朝日のほか、にいかわエリアの「黒部・魚津エリア」も一見の価値があります。
記事はこちら【富山の秋の風情を味わう 黒部・魚津の秋を鑑賞する1泊2日のドライブ旅行

この記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。

ライター紹介

Fuchi
Fuchi Pan
台湾出身、東京在住。手仕事の器や好きなものに囲まれる暮らしに憧れています。
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