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新潟の「彩」と「輝き」にふれる旅:糸魚川翡翠、花火、リゾート列車「雪月花」1泊2日
新潟の代表物と聞いて、思い浮かぶのは、艶々と輝くコシヒカリや、芳醇な香りの日本酒でしょうか。実は、新潟県西端の糸魚川市は「翡翠の都」なのです。今回、私たちは新潟県を深く旅し、糸魚川市から、日本の国石・翡翠を訪ねる奥深い旅へ出発します。清流の中で時を経て磨かれた翡翠を探るだけでなく、リゾート列車「雪月花」に乗車し、さらに長岡市や小千谷市にも足を延ばして、独特な「鯉上げ」や花火玉の模擬製作も体験します。これらすべてが織りなす、大地と神話、そして匠の心を結ぶ奥深い文化の旅へ、ご案内します。
※本記事の行程及び写真は、新潟県観光協会よりスポンサーされました。
新潟県糸魚川市:日本の神話と大地の宝が出会う地
糸魚川市は新潟県の最西端に位置し、日本列島を地質学的に二分する「糸魚川-静岡構造線」が市内を貫いています。ここは日本を東西に分ける地質境界であるだけでなく、2009年にはユネスコによって日本初の世界ジオパークにも認定されました。
糸魚川は、日本でも有数の宝石質の翡翠の産地であり、その優れた品質で知られています。その翡翠文化は遠く縄文時代(紀元前約1万年〜紀元前300年)に遡ります。翡翠(勾玉)の地位がこれほどまでに重要視されるのは、「鏡」「剣」と共に皇室の「三種の神器」の一つに数えられているからです。日本最古の歴史書『古事記』によれば、天照大神がその孫に授けた「八尺瓊勾玉」は、糸魚川翡翠であったとされ、今日に至るまで皇位継承の正統性を示す象徴となっています。
しかし、この玉を崇める文化は歴史の流れの中で一度千年以上も途絶えていました。1938年に糸魚川で再発見され、2016年に正式に日本の「国石」として選定されました。
糸魚川へのアクセス
・東京から:北陸新幹線「はくたか」で糸魚川駅まで直通。最速で約2時間10分です。
・大阪・京都から:特急「サンダーバード」で敦賀駅へ向かい、北陸新幹線に乗り換えて糸魚川駅まで。 所要時間は、大阪から約3時間45分、京都から約3時間です。
Day 1
PM 大地の宝との邂逅:「小滝川ヒスイ峡」での翡翠原石探し
昼過ぎに糸魚川駅に到着し、早速翡翠の故郷「小滝川ヒスイ峡」へと向かいました。道中、ガイドさんが翡翠にまつわる地元の物語をたくさん聞かせてくれました。例えば、『古事記』神話に登場し、この地を治めたという美しい姫「奴奈川姫」は、翡翠を身につけ、玉の霊力を操っていたと伝えられているそうです。それを聞き、翡翠の原石が持つありのままの姿を目の当たりにできることへの期待が、ますます膨らみました。
途中、「高浪の池展望台」に立ち寄りました。ここは標高540メートルの高地にある湖で、澄んだ水面には、背後にそびえる明星山の壮麗な姿が映し出されています。この明星山とは、数億年前のサンゴ礁がプレート運動によって隆起して形成されたもので、その全体が石灰岩で構成されているとのことです。そして、目的地の「小滝川ヒスイ峡」は、まさにこの明星山の麓に位置しています。
ここは翡翠の原産地であり、早くも1956年には国の天然記念物に指定されています。全域が保護されているため、一般の観光客は展望台から遠巻きに眺めることしかできません。しかし、今回の旅における貴重な体験の一つとなったのは、この国指定の地域内への立ち入りを特別に許可されたことでした。私たちはガイドさんに従い、草むらを抜け、曲がりくねった小道を通り、普段は人が足を踏み入れない川辺へとたどり着きました。
天気が良く、川の流れが穏やかな時(特に夏)であれば、ズボンの裾をまくり上げ、ガイドさんと一緒に川に入り、原石に触れることもできるそうです。私たちが訪れた際は、数日来の雨で川の水がことのほか激しく、岸辺に佇んで眺めることしかできませんでした。それでも、明星山の岩壁の下、清冽な空気と小滝川のせせらぎが、私たちの高揚感を少しも損なうことはありませんでした。さて、私たちは川辺で翡翠の原石を探し始めました。
正直なところ、ガイドさんの指差しがなければ、それらの目立たない石が翡翠の原石であるとは、とても素人目には見分けがつかないものでした。私たちの固定観念は覆されたのです。原石は必ずしも鮮やかな緑色ではなく、深緑色や灰白色、さらにはまだら模様が混じるなど、多様な表情を持っていました。ガイドさんの説明によれば、糸魚川の翡翠は、微細な結晶が緊密に絡み合っているため、非常に強靭な性質であるとのことです。また、単独で存在するのではなく、その多くが「蛇紋岩」に混じるようにして地表に運ばれてきたため、色合いが豊かである反面、見分けるのが一層難しくなっているのです。
一般の宝石は磨いてこそ美しく輝くものですが、ここの翡翠は長年、清流によって自然に磨かれ、原石のままでも潤いのある存在感を放っています。この貴重な原石を眺めていると、数千年前の縄文人たちが、どのようにして激流の中からこれらの玉石を発見し、信仰の中心としたのか、想像が膨らみます。
ガイドさんからの注意によれば、峡谷内のすべての岩石は法律で保護されており、採集は厳禁とのことです。では、糸魚川市内の海岸がなぜ「ヒスイ海岸」と呼ばれるのかと言えば、ここの原石が小滝川から「姫川」へと流れ込み、最終的に日本海へと打ち上げられるためです。そのように保護区域から流れ出て、市内の海岸に漂着した翡翠こそが、観光客が身近に手に取って楽しめる対象なのです。この翡翠文化の源流とも言える場所に自ら立ち、その荘厳なエネルギーを感じることは、海岸での翡翠の観察とは比べものにならないほど貴重な経験でした。
PM 世界に一つだけのお土産、翡翠の研磨体験
大自然の造形美を堪能した後は、いよいよ自分の手で翡翠に「触れる」瞬間を迎えます。
今回の旅程には、ユニークな「翡翠研磨体験」が組み込まれていました。机には翡翠の原石がずらりと並んでおり、色がそれぞれ異なるだけでなく、想像していたよりも大きくて重いものでした。嬉しいことに、研磨体験を終えた石は、そのまま持ち帰ることができるのです。
私たちはそれぞれ気に入った翡翠を選びました。職人さんから目の粗さが異なるやすりの使い方や、電動研磨機の実演を受けた後、いよいよ根気のいる作業が始まりました。
まずは一番粗いやすりで、石の様々な面を一心に磨いていくと、時間が経つにつれて、翡翠のざらざらだった表面が次第に滑らかになっていきました。その後、より目の細かいやすりに替え、さらにひとしきり「苦労」した後、水で濡らして軽く拭うと、翡翠は特有の潤いのある艶を放ち、まるで違う石のように見違えるほどでした。
この体験は、まるで「石との対話」のようでした。時空を超え、数千年前の玉職人と同じ作業をしているかのようです(もちろん、私たちの使う電動の研磨機の方が、はるかに便利でですが)。こうして自分の手で磨き上げた翡翠は、この旅で最も意義深いお守りとなりました。
宿泊:癒しの「熱の湯」に浸かる、ホテル国富アネックス
1日目の締めくくりは、「ホテル国富アネックス」での宿泊です。
姫川の畔に佇むこの温泉ホテルは、和室と洋室の客室タイプがあり、その多くから壮麗な渓谷の景観を望むことができます。自家源泉の「糸魚川温泉」は、塩分濃度が高い泉質で保温効果が極めて高いことから、「熱の湯」として知られています。その名の通り、湯冷めしにくい温泉です。夜を迎え、広々とした露天風呂に浸かると、その癒しの力を実感でき、強張っていた体が、芯からすっきりと解きほぐされていきました。
Day 2
AM まるで流れる景色の饗宴:豪華観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」に乗車
旅の2日目、楽しみにしていたハイライトの一つである、えちごトキめき鉄道のリゾート列車「雪月花」に乗車しました。
雪月花は、日本海の海岸線と妙高の山々の間を走る観光列車で、「オール・メイド・イン新潟」を理念としています。車体は新潟を象徴する「銀朱色」―日本の伝統色である、鮮やかながらも落ち着きのある朱色―で彩られ、人目を惹きながらも非常に優雅なたたずまいです。列車が駅に滑り込むと、ホームではしきりにシャッターが切られ、私たちも車掌さんと記念撮影をしました。
さっそく列車に乗り込みましょう。列車は2両編成で、1号車は座席が日本海側を向いた景観ラウンジ、2号車は妙高山側を向いた高級レストラン車両となっています。内装はカウンターから壁面に至るまで、新潟県産の越後杉がふんだんに使用され、優雅なデザインに温かみのある基調を加えています。そして目を惹くのは、両方の車両に備えられた巨大な展望窓です。
今回の路線は、糸魚川駅から六日町駅まで、直江津駅を経由し、途中、虫川大杉駅や美佐島駅などを通過します。列車が糸魚川駅をゆっくりと出発すると、私たちが乗車した1号車からは、日本海の景色が一望できました。これはもはや単なる乗車ではなく、まさに「動く展望台」そのものです。
3時間近い乗車中、乗務員の方々のきめ細やかな「おもてなし」も印象的でした。列車が虫川大杉のような特別な風景を通過する際は速度を落とし、運転士さんが親切に紹介もしてくれました。
最も忘れ難いのは、「筒石駅」での特別停車です。「モグラ駅」と呼ばれる駅のホームは、なんと地下40メートルのトンネル内にあります。私たちには10分間の下車見学が許されました。トンネル内のひんやりと湿った空気が顔に押し寄せ、車内の暖かく快適な空気と強烈なコントラストをなしていました。ホームの薄暗い照明は、まるで地下の冒険映画を撮影しているかのような錯覚を引き起こし、あたかも異世界にいるかのようでした。
地元の老舗料亭と提携して提供される雪月花の食事もまた、大きな魅力の一つです。当日味わった三段重の駅弁は、握り寿司、海鮮、和牛など、地元の旬の食材の風味を存分に引き出した料理ばかりで、心から満足できるものでした。
この3時間の移動は、もはや単なる「交通手段」ではありません。それは「流れる」「五感を開放する」贅沢なおもてなしであり、新潟の山と海の饗宴に、すっかり浸ることができました。
PM 「泳ぐ宝石」にふれる体験:長岡市の「鯉あげ」
夢見心地の列車の旅を終え、六日町駅からは車で移動し、長岡市にやって来ました。市内の「山古志地区」は、「錦鯉発祥の地」として名高い場所です。
錦鯉は日本で「泳ぐ宝石」と讃えられています。今回はちょうど秋に当たり、「鯉あげ」という特別な錦鯉とのふれあいを体験することができました。これは、夏の間、屋外で棚田を養殖池に改良したもの「野池」で放流されていた錦鯉を、室内に戻して冬を越させる作業のことです。貴重なことに、「鯉師」の指導のもと、防水ウェアを着用し、自ら池に入って体験することができたのです。
二つのチームに分かれ、池の両側に立ち、力を合わせて巨大な網を引き寄せ、集めていきます。網が次第に狭まると、穏やかだった水面がにわかに沸き立ち始め、優美で色鮮やかな十数尾の錦鯉が池の中を躍動していました。
続いては、最もチャレンジングな作業です。池の中の錦鯉を「抱き上げ」、別のたらいに移します。一匹一匹が丸々と太り、ずっしりと重く、とても活発です。指が触れようとするたびに、力いっぱい泳いで逃げていき、水しぶきが飛び散り、現場はなかなかの騒ぎでした。
ひとしきりの大騒ぎの末に、ようやく池の魚をすべて「抱き上げる」ことができました。そこで、あれこれと質問を投げかけると、鯉師の方は、質問に親切に答えてくれました。例えば、錦鯉は元々、江戸時代(1603-1868)の食用鯉が突然変異したもので、改良を重ねた結果、今では100種を超える品種が作出されたそうです。そして、これらの錦鯉は、この後、世界中の愛好家による品定めを静かに待ち、新潟の誇りとして、飛行機に乗り、愛好家たちの元へと旅立っていくのです。
日本全国でも、このように実際に野池に入り、価値の高い錦鯉をじかに「抱き上げる」ことができるのは、まさに類まれな機会でした。観賞用の池越しでは到底味わうことのできない、深い体験でした。
PM 世界最大の「四尺玉」の故郷を訪ねる:片貝館での花火玉模擬製作
次の目的地は、小千谷市片貝町です。片貝町は毎年「片貝まつり」が開催される地であり、約400年の歴史を持つ「奉納煙火」、そして祭りで打ち上げられる直径1.2メートル、重さ420キログラムの「世界最大・四尺玉」で知られています。
片貝館は、花火の資料を展示する博物館兼お土産店であるだけでなく、ユニークな「花火玉模擬製作体験」も提供しています。まず、花火師の方が、花火の断面構造を見せてくれました。幾重にも積み重なった「星(ほし)」と呼ばれる火薬や、精密な導火線は、まるで芸術品のようです。花火師の方の説明によれば、花火大会で見かける菊や牡丹、あるいはスマイルマークのような模様は、すべて花火師が球体の中で火薬をいかに精密に並べるかにかかっているとのことでした。
続いて、いよいよ体験の番です。縮小版の半円形の型の中で、カラフルな粘土の粒を使い、自分でデザインした模様に並べてみました。
花火大会には何度も参加したことがありますが、このように自分で手を動かし、その原理を理解したのは初めてで、花火師の卓越した技術に深い敬意を抱きました。体験終了後、2階の資料館で片貝まつりで打ち上げられる「世界最大」の「四尺玉」の壮観な模型も見学しました。
この技術について深く学び、さらに自分の手で体験した後で、ようやく理解できました。夜空に咲き誇る一発一発のきらびやかな花火は、まさに匠の心が凝縮され、精密に組み立てられた、三次元の芸術作品なのです。
PM 百年の古民家を歩く:小千谷「小島屋」での和菓子とお茶のひととき
旅の終着点は、片貝町の和菓子店「小島屋」です。その魅力は、築100年の古雅な建物にあります。店内は建物の原形を留めつつ、店主の茶室設計のもと、「京町家(京都の伝統的な町屋)」のような優雅な雰囲気が巧みに醸し出されています。
古風な陳列棚には、まるで宝石のような「上生菓子」が並び、その意匠と風味は四季折々に移り変わります。私たちは気に入った品を選び、茶席に腰を下ろし、この古い空間が持つ静謐な美しさを静かに感じ取りました。
その日、店主が私たちのために、上等な煎茶を淹れてくれました。まろやかで後味に甘みのある茶湯と、秋の風情をまとった精緻な手作りの和菓子。繊細な甘みと淡いお茶の香りが、口の中で溶け合いました。その絶妙な甘美さが、この充実した旅に、一層の静かな円満さを添えてくれました。
奥深き新潟:神話、地質、そして匠の技が織りなす巡礼
1泊2日の新潟の旅は、地質と匠の技を巡る「巡礼」でした。糸魚川での、ロマンと神聖な色彩を帯びた翡翠原石探しに始まり、太古の大地のエネルギーを肌で感じ、長岡市での「泳ぐ宝石」錦鯉とのふれあい、そして小千谷市の「夜空の芸術」片貝花火まで…。私たちは、新潟の職人たちが、いかにして大地の恵みを、奥深い文化へと昇華させてきたかを目の当たりにしました。
この地質と匠の技が織りなす魅力あふれる旅路を、ぜひ辿ってみませんか?
今回のツアーに関する詳細は今後、一般社団法人糸魚川市観光協会の観光ページに更新される予定ですので、ぜひご覧ください!
英語 https://discover-itoigawa.com/
繫体字 https://discover-itoigawa.com/zh-tw/
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