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中央線沿線の地元感溢れる商店街、一日かけてたっぷり堪能しよう!

商店街は地元の人々の生活を実感することができ、その土地の歴史を深く知ることができる場所の1つです。しかし、最近は都市化によってショッピングセンターが発展してきたことで、地元特有の商店街は少なくなってきています。しかし、中央線の杉並区には地元特有の商店街がまだまだ残っており、その土地ならではの雰囲気を感じることができます。今回のtsunagu Japan特集企画「Area of Japan」では、杉並区でぜひ訪れてほしい3つの商店街、「阿佐ヶ谷パールセンター」「高円寺純情商店街」「荻窪教会通り」を巡り、中央線にある商店街の共通の特長と、それぞれの面白さを見つけてきました。

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商店街の特徴

商店街は小売店が集まる場所で、その多くは駅の周りに位置しています。服屋や雑貨屋、飲食店からスーパーまで様々な種類のお店が集まっており、通りの両端にお店が立ち並んでいます。商店街の中には入口から出口までアーケードがかかっていたり、入口に看板がついている商店街もあり、すぐに商店街だと判断することができるでしょう。また、商店街は住宅街からは少し離れた場所に位置する場合が多く、賑やかな雰囲気に包まれています。

商店街はただたくさんのお店が並んでいる場所ではなく、その土地の特色が表されたイベントやセールイベントなど、多くの文化交流が行われる場所でもあります。

高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪のような中央線沿線にある駅は懐かしい雰囲気を持った商店街があることで知られています。それぞれに特色があり、その土地を代表する場所として人気を集めています。今回私たちはそれぞれの商店街を巡り、その土地特有の面白さを見つけてきました。

アーケードで有名な活気あふれる商店街、阿佐ヶ谷パールセンター 

阿佐ヶ谷パールセンターは阿佐ヶ谷の中心部に位置するアーケードが有名な商店街です。1922年に、阿佐ヶ谷駅が中央線に開設された後、多くの店が通りを中心に並び始めたことで活気づき、商店街が形成されていきました。その後、若手作家たちを筆頭に人々が阿佐ヶ谷から荻窪のあたりに移り住み始めるようになり、新しい住宅街ができました。そんな阿佐ヶ谷パールセンターは、戦前の頃にはすでに120店舗以上の店がある大きな商店街だったのです。現在、店舗数は約240店舗にまで増え、飲食店、食品店、服屋、雑貨屋にいたるまで様々な店舗が経営されています。

阿佐ヶ谷「パールセンター」という名称は、パールのネックレスの連なりと盛大さが由来になっており、商店街が今後さらに発展し続けてほしいという願いがこめられています。
阿佐ヶ谷パールセンターは中央線阿佐ヶ谷駅の南口から青梅街道にいたるまで700mにも伸びている、この長く続くアーケードが特徴的です。アーケードは、雨や日差しを避けるだけでなく、天災や火事をも防ぐ役割もあります。

阿佐ヶ谷パールセンターのおすすめスポット

・創業80年以上のおでん専門店「蒲重蒲鉾」 

私たちはその日の朝、阿佐ヶ谷パールセンターを訪れました。早い時間帯だったからか、ほとんどの店がまだオープンしておらず、人通りはあまり見られませんでした。しかし、幸運なことに「蒲重蒲鉾店」という名前のおでん専門店が朝早くからオープンしていました。こちらは1936年からずっとこの場所で経営し続けているおでん屋として知られています。

メインのメニューであるおでんは約18種類あります。ちくわ、大根、ソーセージ、白滝、巾着餅などの人気の具材はもちろん、はんぺん、ロールキャベツなどの外国人の私にとって初めて味わうものまでありました。蒲鉾は先代から伝わるレシピで作られており、とても柔らかく、口に入れるとすぐにとろけてしまいます。ロールキャベツも店主の手作りで、一口食べると中の肉汁が口の中いっぱいに広がります。

メインのおでんの他にも、お店には様々な種類の魚の蒲鉾が販売されています。すべてお店で作られており、添加物は使用されていません。私たちは店主のおすすめを聞き、都揚げという卵の白身と玉ねぎから作られた白い蒲鉾をいただきました。蒲鉾は歯ごたえがあり、玉ねぎの甘さと香りがして、とても美味しかったです。

おでんは冬の食べ物として知られていますが、ここでは夏でも売っているので、蒲重蒲鉾店に来れば、いつでも美味しいおでんを食べることができます。残念なことにコロナ対策のためお店で食べることはできませんが、お持ち帰りすることができます。

・唯一無二のたいやきが味わえる!「たいやき ともえ庵」

続いては、商店街を進み、「たいやき ともえ庵」というたい焼きを販売するお店にたどり着きました。メインのたい焼きの他に、阿佐ヶ谷練乳餅や夏(5月~10月)にはかき氷も売られています。

こちらで私たちは「ともえ庵」でしか味わうことのできない、たいやきの開きを食べてみました。呼び名の通り、たいやきの開きは焼いた後のたいやきを開いたもので、焼く過程で熱い板の間に挟み、圧縮することで平たく薄い形になります。その後、開いて乾燥させます。オリジナルとみりん味の2種類の味があります。圧縮し、乾燥させているので、たいやきの開きは食べると歯ごたえがあり、中の餡子も普通のたいやきと比べて甘さが控えめになっています。まさに特徴的で独特なスイーツです。阿佐ヶ谷パールセンターに訪れ際には、ぜひ食べてくださいね。

・英国発のとても愛らしい雑貨店「英国雑貨 トゥーシェ」

通りを歩いていると、「トゥーシェ」という名前の愛らしい雑貨店にふと惹きつけられました。窓に貼るステッカーや色鮮やかで豊かな模様の靴下など、お店の外側に並べられた様々な商品に目を奪われました。

ほとんどの商品がイギリスから輸入されたもので、ネックレスやブローチ、時計などの装飾品から、ティーカップや内装品にいたるまで様々な商品が並べられています。それらは、特にアンティークのものが多く、古くからの手工業者や職人の手から生み出されていて、イギリスやヨーロッパの古き良き雰囲気が感じられます。お店で人気の商品は特徴的な形をしていて銀でできているラッキーネックレスや、錫でできた愛らしい小さなWeeボックスなどだそうです。すべて小さいものですが、精密に細部まで設計されています。

イギリスからのものだけでなく、イタリア、フランス、ドイツからの商品もあります。ヨーロッパの古典的なものが好きな方はぜひ足を運んでみてください。ここでは友達に贈る、かわいい土産を見つけることもできます。

レトロなお店が集まり、懐かしさを感じる「高円寺純情商店街」

阿佐ヶ谷パールセンターから高円寺純情商店街には徒歩20分、もしくは中央線に乗り電車で1分で行くことができます。高円寺純情商店街は高円寺駅の北口に位置しており、駅を出るとすぐ大きな看板が目に入ります。最初は「高円寺銀座商店街」という名前でしたが、その後高円寺純情商店街に変わりました。この名称はここで生まれた小説家のねじめ正一作「高円寺純情商店街」という小説に基づいており、その作品が生み出され成功したことで、名付けられました。

阿佐ヶ谷パールセンターとは異なり、高円寺純情商店街はとても広く感じる方もいるかもしれません。約250軒ものお店がここに集まっており、古着屋、古本屋、楽器屋から内装屋まで様々な種類のお店があります。

チェーン店の買取屋も多くあり、ビンテージの古着からヒッピーなものまでとても安い値段で売られています。

高円寺純情商店街のおすすめスポット

・しげくに55ベーカリー

古いものを売る店が立ち並ぶ通りを抜けると、「しげくに55ベーカリー」という名前の小さくて愛らしいパン屋に出会うことができました。このお店はここで20年も経営していることで知られています。並べられているパンはすべて店内で作られており、100%国産小麦を使用しています。合計20種類のパンがあり、それぞれ日本各地の小麦が使用されています。

特に印象的だったのはこのお店の雰囲気です。お店自体はとても小さいですが、柔らかい日が射し、賑やかな音楽が鳴るカフェのような空間になっています。私たちはバニラ味のメロンパンを食べました。外側のサクサクな触感にバニラの風味が交わり、内側はしっとりと柔らかく、これまでにコンビニで買って食べていたパンとは全く異なりました。

このパン屋は、多くの人に愛されているので、パンはすぐに売り切れてしまいます。パンが好きな人はこの商店街に来た際は必ずしげくに55ベーカリーに立ち寄ってください。

・独特な商品が並ぶ古道具屋「権ノ助」

このあたりはアンティーク品で有名な商店街のため、面白い古道具屋をすぐに見つけることができます。「権ノ助」はまるで古道具博物館のようで、明治、大正から昭和にかけてとても多くの古い商品がそろっています。店に入る前に、外に並べられている古道具の数々に目を奪われました。ほとんどが木製の籠、カバン、額縁などで、最近では簡単に手に入らないものばかりです。

店主は小さなおもちゃからエナメルの小物、木製の装飾品、壁掛けの振り子時計まで様々な古道具をたくさん収集しています。これらの商品はかなり昔に作られたもので、色合いや模様を見るだけで古さを感じることができるでしょう。

店主によると、お客さんの多くは若者で、マニアックなものを欲しがる人、もしくは単純にアンティーク品が好きな人が多いと興味深いことをお話ししてくれました。かなり古いものもありますが、まだまだ使うことができ、他では見つけることのできない唯一無二のものばかりです。

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日常生活の安らかな空間を散歩してリラックスできる「荻窪教会通り商店街」

続いての商店街は、荻窪教会通り商店街です。この商店街は荻窪駅北口から徒歩2分のところにあり、教会通りと書かれた門がすぐに目に入ります。

上記2つの商店街と比較すると、荻窪教会通り商店街は少し小さく、500m程度の長さで通りはかなり狭くなっています。お店の数もやや少なめで、カフェ、飲食店、雑貨店、美容室を含む70店舗ほどが立ち並びます。ただ、通りのスピーカーから流れる軽快な音楽からは、安らかで穏やかな雰囲気を感じることができます。ショッピング街というよりは、散歩したくなるようなリラックスできる空間という雰囲気です。

「荻窪教会通り」は、近くの教会に続く通りだったことから、この名前が付けられました。1周歩いてみると、「天沼教会」という1917年に通りの裏側に設立された教会にたどり着きました。この協会は、設立されてからたくさんの外国人が参拝しに訪れたことで、とても独特な多国籍的な雰囲気を生み出しています。
通りの上には輝く電灯が吊るされていました。夜にここを訪れれば、その電灯が光を灯して作り出す、キラキラと温かい光景を見ることができます。

荻窪教会通り商店街のおすすめスポット

・30種類ものスコーン天国「さくらやま果房」

さくらやま果房は手作りスイーツとフルーツジャムの専門店です。その中でも最も人気な商品がスコーン(小麦粉や麦から作られた焼き菓子)です。ここには季節によって変わる30種類ほどのスコーンが販売されています。さくらやま果房のスコーンの特長は卵・白砂糖不使用で、代わりに健康に良い北海道産のてんさい糖を使用しています。また、バターや小麦粉などの他の原料もすべて乳製品の天国と称される北海道産100%のものを使用しています。

スコーンの他にも、フルーツジャム・フルーツシロップのようなフルーツから作った商品もとても人気です。特にこれらの商品に使用されているフルーツは、日本のフルーツ農園で季節ごとに慎重に選ばれたものを使用しています。お客さんにフルーツの自然な風味をそのまま味わってほしいという考えを持っているので、できる限り砂糖を使用しないようにしており、特に添加物や保存料は何も使用しないようにしているそうです。

店主のおすすめを聞き、「あんずクリームチーズスコーンサンド」とコーヒー味のスコーン、お茶を頼みました。スコーンは焼きあがったばかりだったので、とても柔らかくフレッシュで、外側はザクザクですが、内側は柔らかくしっとりしていました。砂糖をあまり使用していないため、甘すぎず、バターや牛乳、他の成分の風味を十分に感じることができます。このお菓子の一番の魅力はおそらくあんずでしょう。甘酸っぱい味はとても美味しく、こってりと香り高いチーズクリームと合わさって、バランスをとってくれています。

週末に、少しコーヒーを飲みながら甘いお菓子を食べて、リラックスしたい方に、おすすめの場所です。また、ここでは友人や家族にプレゼントするお土産や誕生日ケーキを購入することもできます。

・世界各国のコーヒーを味わおう「Midori no Coffee Mame Baisen」

Midori no Coffee Mame Baisenは店の外にまで漂うコーヒーの良い香りでお客さんを惹きつけています。私もこの香りに惹かれ、何かあるのではないかと立ち寄ってみることにしました。

Midori no Coffee Mame Baisenでは世界各国30〜40種類のコーヒー豆を販売しています。お客さんは、その中からコーヒー豆を選んで焙煎してもらうことができます。お客さんの好みによって選べるように酸味、苦み、薄味などそれぞれの風味や、焙煎具合のおすすめも記載されているため、ステッカーを見て選ぶこともできますし、店主に頼んで自分の好みに合うコーヒーを選んでもらうこともできます。

コーヒー豆の販売以外にも、その場で実際に、様々な種類の飲み物を味わうこともできます。メニューは普通のコーヒーとデカフェ(カフェインゼロ)の2つに大きく分かれています。眠れなくなると怖いので、私はデカフェの黒糖カフェラテを注文しました。コーヒーの香りとミルクのこってりとした味わいが黒糖の微かな甘さと交わり、とても飲みやすかったです。黒糖ラテ以外にも、キャラメルラテやチョコレートラテを選ぶこともできます。

帰る際に、店主さんがとても親切にコーヒー豆を選ぶのを手伝ってくれました。彼女のおすすめで、私はお店で一番人気の「荻窪冬ブレンド」を購入しました。ここに寄る機会があれば、ぜひこのコーヒー豆を買ってみてくださいね。また、コーヒー豆は季節によって変わるそうなので、常に新しいコーヒーを試すことができます。

Klook.com

東京のJR中央線沿いにある商店街でショッピングとリラックス、そして新しい発見

商店街を散歩していると、カフェやお土産屋、古道具屋までそれぞれ特徴のある面白いお店に出会うことができます。さらにその土地特有の雰囲気を感じることもできます。商店街は、まさに日本の生活のディープな一面を発見できる、素晴らしい場所の1つです。機会があれば、私たちがおすすめした商店街にぜひ立ち寄ってみてくださいね!

この記事に掲載されている情報は、公開時点のものです。

ライター紹介

Nguyen
Nguyen Loan
東京在住のベトナム人です。約2年間日本に滞在しており、これから長く滞在して、新たな土地や人々についての興味深いことを探り続けたいと思っています。Tsunagu Japan上の記事を通じて、私自身の体験をお届けし、人々を日本に近づけたいと思います。
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